横歩連会員
市 川 征 彦
平成5年(1993年)10月24日(日)
昔は、三峰山とは、雲取山、白岩山、妙法ヶ岳の三山であったが、現在、一般には三峰神社のある一帯を呼ぶようになっている。
寄居で秩父線に乗換え終点三蜂口駅で下車。
満員バスに20分揺られ、大輪で秩父湖行きのバスを見送った。
朱塗り橋を登山者、観光客がゾロゾロ渡り、皆がロープウェイ駅に急いだ。
全長 I900m、8分、700円。
歩けば2時間もかかるのに、労せず約 700m 高度を上げてくれた。
谷は深くなり、清浄の滝が小さく見え、ウルシの赤い色が見事であった。
山頂駅に着き、振り返れば右前方に妙法ヶ岳へ尾根が伸びていた。
山頂は遊歩道のある立派な公園で紅葉が美しかった。
遠くの浅間山は雪化粧、その前に両神山と秋晴れのスタート。
暫くコンクリートの道に沿い、土産店、食堂が並ぶが、少し先の左の石段を登ると三峰神社に着いて参拝。
社殿奥には、宿泊用のホテルのような立派な建物があった。
小さいけれど立派な立派な郵便ポストもあった。
近い将来、山の中で郵便の仕事が出来たら素晴らしいと思ったけれど……。
秩父湖からの三峰観光道路が直下まで来るようになると、木々の間から和名倉山のどっしりとした全容が見られ、道幅も狭まり雲取山への縦走路である。
この辺りに観光客は見られず、雲取りからの早立ちの人に会う。
妙法ヶ岳への分岐、炭焼平を経て一汗かいて地蔵峠。
ここの左にある道は太陽寺への下山路であった。
霧藻ヶ峰の三角点は登り切った縦走路にあり、小屋のある見晴らし台はこの先だった。
お清平に下った所で昼食。
見晴らし台には大きい露岩があり、秩父宮レリーフがあった。
地蔵峠まで引き返し下山、ジグザグの長く続く道を歩き、杉林のなかに赤い屋根の太陽寺を見たときはホッとした。
静かで手入れの行き届いた尼寺に昔の賑わいはなかった。
冷たい水をいただき、大日向まで一気に下った。
大血川沿いの車道、車は数台でのんびり歩き、太陽寺入り口のバス停に着いたら満員のバスが30秒後に来た。
乗れるかな?