itikawa1

横歩連会員
市 川 征 彦 

 2006年10月1日(日) 曇り・午後雨
 天気予報は「曇りのち雨」と報じているが、午前4時半の横浜の夜空には星が見える。
 御岳駅に9人集合。早速バスに乗り込んで、滝本へ。
 JRの「青梅・五日市線の旅クー ポン券」で割引切符を買い、ケーブルカーで標高差424mを稼ぐ。
 御岳神社を参拝後、 長尾平を過ぎて、「天狗の腰掛け杉」から細い山道に入る。
 途中、滑りやすい岩道は、 右手に懸かる鎖に掴まって登る。
 ちょっと荒れた急坂の山道を行くと、新しい赤い祠の奥の院に着く。
 裏手の道を攀じ登ると「男具那ノ蜂

男具那ノ峰

 ここは甲篭山(こうろうやま)とも言われ、日本武尊東征の際、ここに甲冑を納めたという伝説によるとか――。
 空には雨雲が出てきてガスも立ち込め、近くの日の出山も見えない。
 足場の悪い若道を下って登り返すと、本日の最高峰の鍋割山(1084米)。
 記念写真を撮った後、大岳山への縦走路にぶつかり、芥場峠からサルギ尾根に入る。

 上高岩山 まではよく整備された道だが、山頂手前でとうとう雨が落ちてくる。
 上高岩山の屋根付き展望台で昼食にする。
 手造りのオカズ等をご馳走になる。
 山頂に着いた時に見えていた高岩山は、ガスの中。

辺り一面ガスで覆われる

 全員雨具を付けて「南西」に伺って下山にかかる。
 リーダーが先頭で、赤いテープを探しながらの急坂の踏み跡は滑りやすく、ストックと小枝頼りに下る。

登山で大事なテープの目印

 20分程下った所で、「東」に曲がらなければならないが、昨年立ち木にあった分岐の表示がない。
 ひと先ず、そのまま直進するとテープがなくなり、磁石は 「南」を指している。
 尾根の左手に廻ってガスの切れ間から覗くと、東方に尾根、その先にラクダの瘤のような高岩山が見える。
 濡れた踏み跡は落ち葉で消され、生憎のガスが視界をなくし、加えて昨年の記憶に頼りすぎたために、間違えたのである。
 登り返すと倒木と思って跨いだ枯れ木があり、その根元に高さ5センチ程の小枝に黄色いテープが 巻きつけられて、東を指している。 

梯子を使う山道もある

 滑りやすい斜面には足跡が残っており、斜めに下って、テープを見つけて高岩山への道に入る。
 笹に覆われた道は容赦なく雨粒をカッパに懸けてくる。

 イワウチワの葉っぱの多い高岩山へは、予定より20分遅れで着く。
 朝、歩き始める時、「高岩山への分岐点に注意しよう」と言っておきながら、申し訳ない。
 高岩山からの下山路は、比較的よく踏まれているので、サブリーダーの高橋さんにトツプをお願いして下る。
 途中、岩尾根の道になるとテープも途切れがちなので、先頭はやはり気を遣う。
 雨の中ひたすら下ると、「この先砕石場のため迂回せよ」の標識があり、左に道が廻る。地元の人が杉の間伐をした林をいくつも越え、最後に竹林に向かって急坂を大汗かいて下り、養沢神社に出る。

大変な一日だった。