管理人が毎年、愛用している「新生活標語」日めくりカレンダーを紹介します。
「新生活標語」は、日常生活の中から生まれた言葉を綴ったものです。
失敗の体験や、悦びの体験、人の心に触れた感動、自分の心の小ささを知り、大きな人間に育っていこうと、志したときの静かな決意。
こうして誕生した標語ですので、毎日めくって読んで頂き、一日一日の言葉を味わって下さい。
出典:自然社
満員電車の列で、ドアが開いた途端に、他人を押しのけて座るおばちやん。
少しの隙間しかないのに、割り込んで座ってくるおじさん。
夢中で携帯電話を操作して、ぶつかりそうになる若い人。
連れられた小さい子どもが横で呼んでるのに、空返事で携帯をいじり、本気で相手にしないで、何度も大きな声で騒がせている若いママ。
周りの人は苛ついたり、迷惑したり、良い気分ではいられないでしよう。
でも当のご本人たちは、自分が我が儘をしていることには、ほとんど気付いていないのです。
座りたいから、一生懸命に頑張って座っただけのこと。
携帯を見たいから、ただ見ていただけのこと。
人に迷惑を掛けているとは、全く気付いていません。
我が儘とはそういうものです。
自分のことに捉われきっているために、他人に対する配慮が、すっかり抜けてしまって、自分の思いの儘に行動してしまうのです。
そしてよくよく知っておかなければならないのは、自分にも似たようなことが必ずあるということです。
自分の姿は見ることができません。
ですから、自分に対するチェックはほとんどせずに、他人のチェックばかりしてしまうのが、私たちなのです。
じっくり考えていただきたいのですが、用囲の人はあなたのことで百パーセント満足しきっているでしようか。
あなたの我が儘を、まぁ仕方がないと、評してくださっているのではないでしようか。
もしも何か文句を言われるとしたら、それは大事に聴いて、味わっていかなければなりません。
そうして自分の我が儘に、少しずつ気付いていけば、他人の我が儘も、ゆとりを持って、許す気持ちになって行けるのです。